小児歯科

ダイナミックに変わる状況

小さなお子さまのお口の中は、１年ごとに

もしくは半年や数ヶ月でも、その状況は違います。

この変化は、何も口腔内に限ったことではないと思います。

また、見えない部分にも変化があり、

心の成長具合も大きな変化を迎える時期でもあります。

たった3、4ヶ月前は診療台に座ることさえできず、

泣いてお母さんの側から離れなかった子が、

妹が出来てお姉さんになったからと

一人で治療ができるようになったりします。

お母様よりも怖がらずに治療を受ける子もいたり 笑

会うたびに「大きくなったなぁ」と感じるお子さんさえ

いらっしゃいます。

乳歯の存在や顎の成長なども、歯科的に言えば変化

かもしれませんけれど、

それだけでは狭すぎます。

このような大きな変化をめまぐるしくしていますので、

一概に「小児歯科」と括った治療は出来ません。

一般的に、小児歯科を極めようと勉強している歯科医は、

とても少ないです。

ですので、

「あの時期に咬合誘導さえしておてくれれば・・」

「小児の歯に金属を入れるのか・・」

「根気強く歯磨き指導してくれていたら・・・」

と思うようなことも少なくありません。

大学の医局に残っているくらいであれば熱心かもしれませんが、

私の知り合いは「成人の治療」を覚えたくて外にアルバイトに

出ていました。

ある程度、大人との治療に共通するものがありますから、

それで対応されることが多いのですが、

お子さんは大人の縮小版ではありません

小児には小児の治療を考えるべきだと思っております。

当院の受付には「ウルトラマン」のカートが隠れているのですが、

これはお子さまが治療の際にくれたものです。

初めは怖がってお母さんから離れなかったその子も、

今では私たちにカードをくれて、ウルトラマンの説明まで

してくれます。

そして、怖がらずに治療を受けてくれますし、

お家でもお母さんの歯磨きに一生懸命口を開けてくれるそうです。

怖がって歯科治療が受けられない子は、

長い目で見るととても損をしてしまいます。

小さなお子さんにとって「絶対に怖いはず」の歯科治療

ですから、根気強く根気強く、治療をする前から

考えていくことが肝心だと思っています。