削って詰めれば解決なの?
歯がしみるのは「未病」のサインかもしれません。
元々、そこ歯の根っこは何ヶ月も前から露出していたでしょうし、
そこの歯の根元はえぐれていたかもしれません。
他の歯は根元が露出していてもしみていないことも多く、
例えば中等度以上の歯周病の方はもっと根っこが外部刺激に
晒されています。
では、なぜ今になってそこだけがしみてきたのでしょうか?
ある程度の段階になったからしみ出したということは
もちろん考えられます。
でも、そのような場合であっても、しみる時としみない時がある。
削って詰めたらしみは止まるかもしれません。
神経を取ってしまえばほぼ確実にしみないでしょう。
歯を抜いてしまえばなおさらです。
でも、「しみるというのは様々な原因がある」というわりには、
対処する方法には多様性が少なすぎると思います。
当院では、間に合わせでしみ止めをしないこともないですが、
その原因を色々な角度から検討します。
一過性の知覚過敏なら経過観察で痛みは消失します。
経過観察をしなければ一過性なのか慢性なのかわかりません。
慢性の場合、通常、歯の神経の慢性炎症は
次の段階に進むことが多いです。
なのに、いつまでもしみていて進む様子もない。
などなど、
「しみる」といっても考えることは様々です。
このような観察の仕方をしていると、
「歯がしみる」ということだけでも身体の様々な状態を
してくれていることがわかる時があります。
痛いのは辛いですから速やかな対処が必要ですけれど、
この「しみる」のせっかくのサインを見逃さないように
しなくてはいけません。