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草加ファミリー歯科 矯正歯科クリニック

入れ歯(義歯)

入れ歯より人の問題


「入れ歯では噛めない」

「だからインプラントにしましょう」

 

という謳い文句が本当に多いです。

 

どうして

「入れ歯もいいですよ」

「でもインプラントも負けないくらいいいですよ」

「だからインプラントもどうですか?」

 

と言えないのかな?と思います。

 

私は都内での勤務経験があるのですが、

ほとんど入れ歯の臨床を行う機会がありませんでした。

 

かといって、地方の歯科医院だとせっかく入れ歯の臨床経験が

積めそうであっても「技工料を抑えろ!」「噛めなくて当たり前だ」

「インプラントに持ち込め!」と言われるばかりでしたし、

 

技工士さんは薄利多売でノルマがあるらしく、

相談すると気だるそうに応対され、

 

結局は学びになりませんでした。

 

私はたまたま師に出会え、矯正に出会えたからこそ

なんとかなりました。

「矯正は口の中、義歯は模型の中に歯を並べるのだから一緒」

と教えていただいていて、

 

その後に神奈川県の義歯の名手であるW先生も、

足立区のT先生も、義歯も矯正も一流であると分かり、

大変納得したことがありました。

 

 

都会で出会えず、地方で学べないところにきて

インプラントの台頭がありましたから、

自由診療で義歯を行なっているところがめっきり減り

 

臨床を覚えることが難しくなってきているなと感じます。

 

このような背景がある中で、

「義歯ではよく噛めない」という話になってしまうのも

無理はないのかもしれませんけれど、

 

義歯が噛めないのか、噛める義歯ができないのか

 

そこをよく見ないといけません。

 

インプラントには「埋入(埋めること)」と「咬合(噛ませること)」

が別々の考えであることが大事になります。

 

入れ歯で噛ませられないのにインプラントで噛ませられるのか?

というところを考えないといけません。

 

インプラントだったらなぜ噛ませられるのか?

動かないから?

 

歯も入れ歯も動くのだけれど、そこの調和をどうするのか?

色々と考えさせられますよね。

 

どのような場合でも一つの方法でなんとかしようとする過剰な一般化の

発想を私は良いものだとは思いません。

 

骨の吸収が激しく、骨が少ない場合には造骨をします。

 

確かに造骨でインプラントは埋められるかもしれませんが、

骨の高さが異なるので、歯冠の長さが変わります。

支点・力点・作用点が変わります。

 

口腔の動きの中でそれらを正確に把握、調整し、再現することは

ほぼ不可能です。

 

条件が悪い場合にそれでもインプラントにする必要が

あるとは思えません。

 

当院の患者様は、入れ歯でもその日のうちに

ピーナッツとせんべいを食べてからお帰りになります。

 

本当にインプラントじゃなくてはいけなかったのか疑問です。

 

「患者様のニーズが高かった」とよく聞くのですが、

 

当院でも同じようなご希望の方でも、

「まずは入れ歯を入れて、それでもダメだったらインプラントに

置き換えていきましょう」とお伝えして入れ歯を作ると、

 

その後にインプラントに移行した人はほとんどいません。

 

「ニーズが高い」「ニーズが高い」という前に、

どうしてそこまで頑なにインプラントがいいのか?を

よくお伺いして、いろいろな選択肢が公平に判断できるような

状態になるまで向き合うことが先ではないかと思います。

 

と、ここまでインプラントに食いつける程度までの

入れ歯だったら、当院では製作可能です。

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