●差し歯とインプラントの違い
差し歯と呼ばれるものを歯に被せ物をしたものと仮定した場合、それとインプラントの違いは歯根があるかどうかです。インプラントの別名に「人工歯根」というものがありますように、抜いてしまって根っこまでないところに、代わりに使う人口の根っこがインプラントです。
歯は歯根膜という靭帯を介して骨に結合しています。歯の場合、この歯根膜を介して咬合圧を脳に伝えています。そして、生理的に少しの揺れが許容されています。一方、インプラントは直接骨に結合しています。このことをオッセオインテグレーションといいます。このオッセオインテグレーションは強固なため、インプラントは揺れが全くありません。また、咬合圧は歯周組織の骨のたわみや筋肉の感覚などで感じるといわれています。
噛む力の負担や当たり具合などが天然歯と異なるため、厳密な調整が必要になり、また経時的な変化に対応するための調整も必要になるなどの違いもあります。天然歯に比べるとインプラントは細く、その他、残りの骨の量によってはインプラントは頭部が大きくなってしまうことがあり、清掃性や審美性にやや問題が生じます。
これらのことに注意すれば天然歯と大差なく違和感も少なく使うことが出来る治療です。